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蓮池鷺図
作品名よみ | れんちさぎず |
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作品名(欧文) | Heron by Lotus Flowers |
作者 | 狩野如川周信 |
種別 | 日本画 |
受入番号 | 1145 |
枝番号 | 0 |
分類番号 | J-279 |
員数 | 1幅 |
形状 | 掛幅装 |
寸法(cm) | 95.2×38.5 |
材質 | 絹本着色 |
材質英文 | Color on silk, hanging scroll |
制作年(西暦) | 17世紀末 - 18世紀前半 |
制作年(和暦) | 江戸時代中期 |
記銘、年紀 | (左下)「周信筆」 白文方印『藤原』 |
受入年度(西暦) | 1997 |
受入年度(和暦) | H9 |
受入方法 | 購入 |
キーワード | 狩野派 |
解説 | 蓮の浮かぶ池の水面に一羽の白鷺が描かれている。 本作の図様は、狩野探幽「慕徐煕風 蓮芦鷺図」(《学古図帖》(個人蔵)のうち)のような作例に基づくものと考えられ、探幽周辺で盛んに描かれた図様をアレンジしている。周信作品のなかでは、《花鳥図巻》(板橋区立美術館)のように、荒々しい筆致でモチーフを描く、力強い筆線を基調とした作例が多く、狩野周信《西湖図》(当館蔵)にも、粗い筆墨表現が効果的に用いられている。 本作は、これらの作例とは異なり、繊細な筆致、彩色によって蓮や白鷺が描かれており、周信の作品のなかでは珍しく、筆遣いは精緻である。モチーフを描く筆線は張りがあり、淡彩の色合いは上品で、水気を含んだ蓮の葉が水面にふわりと浮かぶ様子や、白鷺の羽や蓮の葉の柔らかい質感が丁寧に表されている。とりわけ、白鷺の羽の質感を表す繊細な筆遣いに注目したい。 精緻な筆遣いが特徴の周信作品は少なく、周信の画風展開を考えるうえで、本作は貴重な作品と言えよう。 ※山下善也 作品解説『狩野派の世界 静岡県立美術館蔵品図録』 (静岡県立美術館 一九九九年) 折井貴恵 作品解説『柳澤吉保とその時代 柳沢文庫伝来の品々を中心に』 (川越市立博物館 二〇一四年) 2019年『諸派興隆―十八世紀の江戸画壇』リーフレット、p. 27 |