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レーネン、ライン河越しの眺め

作品名(欧文)A View across the Rhine at Rhenen
作者ヤン・ファン・ホイエン
種別油彩画
受入番号1048
枝番号0
分類番号O-113
員数1
形状額装
寸法(cm)66.0×96.5
材質板、油彩
材質英文Oil on panel
制作年(西暦)1648
記銘、年紀(舟腹)VG 1648
受入年度(西暦)1994
受入年度(和暦)H6
受入方法購入
キーワード風景、西洋
解説ユトレヒト州にあるレーネンの町を、ライン河越しに西側から眺めたホイエンの1648年の作品。中央に聳えているシルエットは、聖クネラ教会の尖塔で、その左手にはボヘミアの冬王、フレデリック五世(1596-1632)の宮殿と風車をのせた胸壁が見られる。左方の丘の斜面には、もう一つ別の風車が立っている。前景に浮かぶ渡し舟には、馬車の窓から顔を出している貴族らしき乗客、釣人、従者、馬などが乗り込んでいる。右手の岸には牛と漁師の姿が見られる。梯子に昇った男は、魚を捕らえるための大きな円形の罠を小舟に運びこもうとしている。上方の空には灰色と白色の雲が大きく広がり、雲間には美しい青空がのぞいている。小さな鳥は白由に飛び回っている。
レーネンはライン河Iの北岸の丘陵地帯に形成された町で、1442年から1531年にかけて建設された聖クネラ教会の塔は、ネーデルランドで最も高い優美な建築物として広く知られていた。この町の眺めは、17世紀オランダの画家たちによって好んで取り上げられた主題で、ホイエンの他にも、サーンレダム、セーへルス、レンブラント、サロモンとヤーコブの両ロイスダール、カイプ、コニンクなどが取り組んでいた。こうした状況を考えると、レーネンの眺めを描き慣れていたホイエンにも、同時代の画家たちに対する競争心が宿っていたのかもしれない。

1996年『静岡県立美術館コレクション選』、p. 12

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