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極光
作品名よみ | きょっこう |
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作品名(欧文) | Polarlight |
作者 | アンゼルム・キーファー |
種別 | ミクスト・メディア |
受入番号 | 952 |
枝番号 | 0 |
分類番号 | MX-003 |
員数 | 1 |
形状 | 額装 |
寸法(cm) | 241.4×101.4 |
材質 | 写真、灰・焦げ跡のついた鉛、上塗りした鉄のフレーム |
材質英文 | Photo, cell and ash singed spots on lead in steel frame |
制作年(西暦) | 1978 - 1988 |
受入年度(西暦) | 1991 |
受入年度(和暦) | H3 |
受入方法 | 購入 |
キーワード | 現代、西洋 |
解説 | 写真の断片と、塩酸で処理された鉛を貼合わせた縦長の画面には、極北の海で座礁した船を見たてることができる。未知なる世界への憧憬と人知の及ばぬ運命による挫折という構図は、ドイツ・ロマン派の世界観に通じており、本作もカスパル・ダーヴィト・フリードリッヒらの象徴的なイメージ性を基礎としていることは疑いない。 ところでここに用いられた写真は、作者の2点の旧作(書籍仕立ての写真集)と共通するところが多い。ヒトラーの無謀な英国侵攻作戦を戯画化した写真集《あしか作戦》(1975)には、ナチスの参謀よろしく浴槽に玩具の軍艦を浮かべた様子が見え、この軍艦は本作のそれに類似している。またドイツの民主統一を歌い、北海の孤島に追放された愛国詩人を主題とする写真集《へルゴラント島のホフマン・フォン・ファラースレーベン》(1978)には、詩人を孤島に運ぶ船として類似の軍艦が氷の中に現れている。そしてこの詩人の愛国歌がナチスに悪用されたという事実は、一見無関係なこの二つの主題を関連づけるのである。キーファーはここで1978年当時の写真を再利用し、1986年に本格化する鉛の錬金術を併用して、流謫の詩人に自らを重ねあわせながらドイツの歴史と精神の錯雑とした森に踏み入り、その功罪を今日に開示しようと試みている。---なお本作は歌手のボブ・ディランが、1988年にキーファーから直接入手したもの。 1996年『静岡県立美術館コレクション選』、p. 150 |