花卉図

作品名よみかきず
作品名(欧文)Flowers
作者椿椿山
種別日本画
受入番号855
枝番号5
分類番号J-157
員数1幅
形状掛幅装
寸法(cm)174.0×97.1
材質紙本淡彩
材質英文Slight color on paper, hanging scroll
制作年(西暦)1844
制作年(和暦)天保15
記銘、年紀(右上)「甲辰授衣偶撫王忘庵之筆意/晩生椿弼頓首」 朱文方印『弼印』 白文方印『椿山』 (左下)朱文円印『琢華』(遊印)
受入年度(西暦)1987
受入年度(和暦)S62
受入方法山下一郎氏寄贈
解説梅、水仙、菊、牡丹などのさまざまな花を大画面いっぱいに描いた作品である。
椿山は、数多くの花を取り合わせ、円環状に配した本作のような花卉画を得意としたが、本作は水墨を基調に描かれており、華やかな彩色よりも、墨の滲みや墨調の変化が効果的に用いられている。各モチーフは、輪郭線を用いず、没骨法によって描かれており、椿山の花卉画のなかでもとりわけ人気を博した、惲寿平風の様式による作品とみなされる。花びらなどに施された彩色は、淡く美しい。花の形態などは手馴れた筆致で表されているが、それぞれの描写はやや平板で、様式化した表現が散見される。椿山が繰り返し制作した、人気図様を描いた一例とみなせよう。

2019年『対立と融和―十九世紀の江戸画壇』リーフレット、p. 56

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