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笛を吹く人物のいる牧歌的風景

作品名(欧文)Pastoral Landscape with Piping Figures / Paysage pastral aux joueurs de flûte
作者クロード・ロラン
種別油彩画
受入番号818
枝番号0
分類番号O-081
員数1
形状額装
寸法(cm)99.7×133.3
材質キャンヴァス、油彩
材質英文Oil on canvas
制作年(西暦)1630年代後半
受入年度(西暦)1986
受入年度(和暦)S61
受入方法購入
キーワード風景、西洋
解説クロード・ロランはフランスの画家、本名クロード・ジュレ。「ロラン」は「ロレーヌの人」という意味の通り名である。1617年頃にローマに、さらにナポリまで赴き、風景画家のゴッフレード・ワルスに師事したらしい。その後、ローマやナンシー等での修行時代を経て、ローマに定住し、制作を続けた。古典的な端整さのある理想風景画で、高い評価を受けている。
彼の活動した時代、絵画作品が成立するためには、何らかの主題を持つ必要があった。神話やキリスト教、歴史的な逸話等、立派な題材が描かれているということが、絵を発注する人々にとっても、重要だったのである。そこで彼の描く風景画の多くにも、主題を表すための人物が登場するのだが、画家にとっては風景そのものが大事だったため、人物像は、画面の中で相対的に小さくしか扱われない。
本作品の場合、キリスト教や神話に基づく、特定の主題は設定されていない。だが、「世知辛い俗世から離れた、牧歌的な暮らし」という理想を表すために、牧人や山羊、牛が描き込まれている。画面左のやや奥に、円筒形の遺構と思われる建築があるのは、それが理想郷としての古代を強く連想させるからであろう。

2019年『古代への情熱―18世紀イタリア・考古学と芸術の出会い』、p. 26

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