北越大雪

作品名よみほくえつおおゆき
作品名(欧文)Heavy Snow in the Hoku-etsu District
作者田村一男
種別油彩画
受入番号807
枝番号0
分類番号O-080
員数1
形状額装
寸法(cm)145.5×89.4
材質キャンヴァス、油彩
材質英文Oil on canvas
制作年(西暦)1976
制作年(和暦)昭和51
発表展第62回光風会展
開催年1976
受入年度(西暦)1986
受入年度(和暦)S61
受入方法藤野つき氏寄贈
キーワード風景
解説画面はモノクロームの色面に近いが、僅かに見分けられる家屋や樹木、山襞などが風景の基本構造を定め、縦に長い画型を白の顔料が幾重にも塗りこめるという形で、場面は堅固に構成されている。白は多様な色調を帯び、同時に日本画顔科(水晶沫など)が油彩と混用されて、穏和な画肌を保っている。50歳を過ぎての初の渡欧後、改めて日本の風土性を自覚した作者は、「日本の自然は、何かね、向こうからも自分の方からも両方から歩みよっていって、ふれあって感じあうことができるんですがね。だから日本でも穂高なんかはきらいです。自然の暖かさというより形だけが先に来るような気がしてね」(1959・昭和34年)と述べている。かようにこの絵も、山並みの形態と客観的に対峠するのではなく、寂しく暖かい情感にみちた日本の風土の感触を描きとった作品で、第62回光風会展に出品された。類作に同題のセントラル美術館個展出品作(1974・昭和49年)がある。

1996年『静岡県立美術館コレクション選』、p. 126

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