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蝶
作品名よみ | ちょう |
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作品名(欧文) | Butterfly |
作者 | 掛井五郎 |
種別 | 彫刻 |
受入番号 | 764 |
枝番号 | 0 |
分類番号 | S-014 |
員数 | 1 |
形状 | 立体 |
寸法(cm) | 175.0×115.0×100.0 |
材質 | ブロンズ |
材質英文 | Bronze |
制作年(西暦) | 1982 - 1986 |
制作年(和暦) | 昭和57 - 61 |
記銘、年紀 | (背面左下)蝶/かけ/1982 |
受入年度(西暦) | 1985 |
受入年度(和暦) | S60 |
受入方法 | 購入 |
キーワード | 静岡 |
解説 | 静岡市に生れた氏は15歳の時、たまたま上京した東京において木内克(よし)の彫刻に出会い、感動し、また木内氏にも出会ったことから、その日以来彫刻家になる決意をしたという。また氏は兄の影響を受けてクリスチャンになったことから、彼の制作対象は常に主として人間であり、その人間の表現にこだわってきたといえる。再現的な表現ではなく、自分の眼、脳を通して観るという行為をなしたが故の表現こそ、氏の目指すものであろう。 本作は大患を癒した作者が病後初めて手掛けた作品で、母親の死に際会して構想されたという。 作者自身のコメントによれば「一匹の蝶が羽をひろげて休んでいる。それは、天より地上に、再び舞降りて来た蝶の姿である。母は18の時に結婚して、5人の男子、5人の女子を生んだ。86歳でこの世を去るまで、みごとに美しかった。母の名は「蝶」という。」(「静岡県立美術館 彫刻プロムナード案内」1986年) 従って本作の題は母の名からとられていることが判る。手足は細くても、どっしりとした量塊を与えられた体からは、地に足をつけた存在感が否応無く見る者に迫る一方、「天空から舞降りた蝶さながら」と評された母像の髪には一面に花が飾られ、作者の母への荘厳が見て取れよう。 1996年『静岡県立美術館コレクション選』、p. 161 |