廻廊
作品名よみ | かいろう |
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作品名(欧文) | Gallery |
作者 | 秋野不矩 |
種別 | 日本画 |
受入番号 | 757 |
枝番号 | 0 |
分類番号 | J-136 |
員数 | 1面 |
形状 | 額装 |
寸法(cm) | 151.3×101.0 |
材質 | 紙本金地着色 |
材質英文 | Color on gold-leafed paper, framed |
制作年(西暦) | 1984 |
制作年(和暦) | 昭和59 |
発表展 | 第11創画会春季展 |
開催年 | 1984 |
受入年度(西暦) | 1985 |
受入年度(和暦) | S60 |
受入方法 | 購入 |
キーワード | 静岡、風景 |
解説 | 詩聖タゴールゆかりの、インドのビスババーラティー大学に客員教授として招かれたのは、1962(昭和37)年、秋野が54歳の夏であった。その渡印以来、炎暑の大地とそこに生きるたくましく又しなやかな人々、そして静かに歴史を刻んでゆく遺跡や寺院など、秋野はインドのすべてに魅了され、それらに取材した作品を描き続けている。 しかし、秋野とインドとの出会い-ライフワークとしてのインドの誕生-は、決して偶然的なものではなく、《砂上》(1936・昭和11)・《裸童》(1949・同24)・《青年立像》(1956・同31)などの明確な色彩感覚と骨太の構成による作品を発表してきた秋野の画家としての資質が、インドによって再び大きく開眼されたことによると、言うべきであろう。 本図は、まばゆいばかりの午(ひる)の陽ざしを受け、森閑とした寺院の廻廊を描く。画面右手上方の廻廊のはてに焦点を定め、そこにむかって何本もの柱を配しており、金箔による明るい陽ざしと暗褐色の影のコントラストが、遠近を強調した動きのある画面に、一層の奥行と安定感を与えている。 しかしそこには、寺院の壁や柱を彩るヒンズーの美しい神々や礼拝に集まる群衆などの説明的要素は一切省略され、静寂につつまれた寺院のみが描かれており、インドの人々のあつい信仰と悠久の刻の流れを、私達に雄弁に語りかけている。 (当館旧ウェブサイト 作品解説より) |