右隻

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蘭亭曲水・龍山勝会図屏風

作品名よみらんていきょくすい・りょうざんしょうかいずびょうぶ
作品名(欧文)Lanting Gathering, Longshan Gathering
作者池大雅
種別日本画
受入番号755
枝番号0
分類番号J-134
員数6曲1双
形状屏風装
寸法(cm)各158.0×358.0
材質紙本着色
材質英文Color on paper, a pair of six-fold screens
制作年(西暦)1763
制作年(和暦)宝暦13
記銘、年紀(左隻右上)「龍山勝会 宝暦癸未穐七月写于東山草堂 平安池戴成」 朱文方印『池無名印』 白文方印『九霞山人』 白文長方印『石鼎』(引首印) (右隻左上)「九霞山樵写併録」(引首印・画家印は同印) (左隻左下・右隻右下)白文方印『怪々奇々不専一能』(遊印) 朱文方印『玉皇香案吏』(遊印)
受入年度(西暦)1985
受入年度(和暦)S60
受入方法購入
指定重要文化財
キーワード風景、京都
解説中国・晋代の故事である蘭亭曲水、龍山勝会を両隻に描いた屏風である。
蘭亭曲水は、東晋の永和九(三五三)年三月三日に、浙江省の蘭亭に王羲之(三〇三~六一)が文士四十一人を集め修禊(みそぎ)を行った故事に由来するもの。曲折した流水に杯を流し、自らの前を過ぎるうちに作詩をし、詩ができなければ罰として杯を空けるという風流な趣向を描く。
蘭亭曲水図は江戸時代を通じて好まれた画題だが、大雅は屏風の大画面にのびのびとした筆致で文士や渓流を表している。奥行きのある開放的な水辺の空間に文士たちの憩う様子を描く場面構成には、明・清代の庭園雅集図からの影響がうかがわれる。
龍山勝会は、九月九日に龍山で開かれた重陽の酒宴に招かれた孟嘉(もうか)の故事を描いたもの。酒宴の最中、孟嘉は風で帽子が吹き飛ばされたのに気づかずに、同僚から嘲笑する詩を作られるが、孟嘉は平然と、見事な詩によって返答し、人々を感嘆させたという内容である。
龍山勝会図は、蘭亭曲水図とは異なり、大雅以前にはあまり絵画化されていない画題で、現実の雅集図を重ね合わせて享受された可能性が指摘されている。龍山勝会図のうねるような岩山、巨木の閲(せめ)ぎあうような描写や、画面前景と水面を隔てた遠景との対比的な空間表現は、鑑賞者の眼に鮮烈な印象を与える。大雅が四十一歳にして自らの画風を完成させたことを示す、記念碑的大作である。

2017年『美しき庭園画の世界―江戸絵画にみる現実の理想郷』、p. 156 を基に加筆修正。

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