右隻
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山水図
作品名よみ | さんすいず |
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作品名(欧文) | Landscape |
作者 | 狩野探信守道 |
種別 | 日本画 |
受入番号 | 743 |
枝番号 | 1 |
分類番号 | J-133 |
員数 | 6曲1双 |
形状 | 屏風装 |
寸法(cm) | 各156.2×349.2 |
材質 | 紙本墨画淡彩 |
材質英文 | Ink with slight color on paper, a pair of six-fold screens |
制作年(西暦) | 18世紀末‐19世紀前半 |
制作年(和暦) | 江戸時代後期 |
記銘、年紀 | (右隻右中・左隻左中)「探信藤原守道筆」 朱文長方印『清夫』 |
受入年度(西暦) | 1985 |
受入年度(和暦) | S60 |
受入方法 | 購入 |
備考 | 両面屏風(狩野探幽「竹林七賢・香山九老図」の裏面) |
キーワード | 狩野派、風景 |
解説 | 狩野探幽《七賢九老図屏風》(静岡県立美術館)に合装された作品である。 右隻には狩野探幽《山水図襖》(大徳寺本坊方丈)の前景の巨樹を反転させ、中景の空間表現を整理したような構図の山水図を描いている。 左隻には、狩野探幽《倣高然暉山水図》(《学古図帖》(個人蔵)のうち)のような、探幽とその周辺の江戸狩野派によって描かれた米法山水図の図様が用いられている。両隻ともに、探幽の山水画様式を継承していることを端的に示す図様、表現であり、探幽《七賢九老図屏風》へのオマージュが込められているとみなせよう。 各モチーフは探幽様式によって描かれているが、メリハリの強い岩の輪郭線や、遠山の鮮やかな藍、人物や樹木に施された明澄な彩色などに、探幽の描法をより強調したような表現が認められる。モチーフは簡略化され、画面は再構成されているが、そうした翻案は、探幽の山水画様式の特徴を活かす形で行われている。探信守道が自身のルーツにある探幽様式をよく学び、それを自分なりに展開していたことがうかがわれる。 本作は、探幽作品に合装されていることから、探信守道が探幽の系統に連なり、その様式を継承することを端的に示す作例とみなされている。探信守道と同時代に活躍した狩野栄信は、元信の屏風の裏面に自らの作品を描いており、当時の江戸狩野派におげる系譜意識を探るうえでも興味深い作例と言える。 ※山下善也 作品解説(『狩野派の世界 静岡県立美術館蔵品図録』 (静岡県立美術館 一九九九年)) 木下京子「江戸狩野派の源氏絵屏風の展開と両面屏風についての考察」 (『畫下遊樂二 奥平俊六先生退職記念論文集』藝華書院 二〇一八年) 2018年『幕末狩野派展』、p. 153 |