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横たわる人体
作品名(欧文) | Reclining Figure : Bone Skirt |
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作者 | ヘンリー・ムア |
種別 | 彫刻 |
受入番号 | 725 |
枝番号 | 0 |
分類番号 | S-007 |
員数 | 1 |
形状 | 立体 |
寸法(cm) | 14.0×58.5×48.0 |
材質 | ブロンズ |
材質英文 | Bronze |
制作年(西暦) | 1977 |
記銘、年紀 | (台座上面隅)Moore 2/9 |
受入年度(西暦) | 1984 |
受入年度(和暦) | S59 |
受入方法 | 購入 |
キーワード | 彫刻、西洋 |
解説 | 「横たわる人体」というテーマは、「母と子」のテーマとともにムーアの初期よりずっと続いているものである。A.G.ウィルキンソンは、1922年の最初のパリ訪問時に、ムーアがトロカデロ博物館(人類博物館)で古代マヤの人体像チャクムール(Chacmool, 11-12世紀)を見て大きな衝撃を受けたことが、リーズにある1929年の石彫《横たわる人体》に関係している事を指摘している。 それよりほば50年を経て作られた当館の作品は、チャクムールの姿勢そのままに、両の腕と肘で上半身が支えられて、滑らかな骨のようなかたちをした腰と踵の間で足がアーチを描いている。ふたつの像は顔の向きが違い、ムーアのもの純粋な描写的表現ではなく、洗練された曲線によるフォルムが獲得されていること、女性像であり、縦方向に何本かひだのはいったスカートを身につけていることに特色がある。この作品には「骨のスカート」という副題もついている。着衣像であることも含め、ムーアの横たわる人体像はセクシュアリティを感じさせることがきわめて少なく、人間に対する普遍的な考えをそのフォルムに結晶させているといえよう。また、広めに作られたブロンズ製の台座は大地や草原を思わせ、自然と人との静かなエネルギーのやりとりを感じさせる。同作品のヴァージョンとしては、少し大型のワーキング・モデルと、トラヴァーチン大理石に彫られた大きな像が存在している。 1994年『ロダン館』、p. 184 |