右隻裏面
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月夜葡萄図屏風
作品名よみ | げつやぶどうずびょうぶ |
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作品名(欧文) | Grape-vine under the Moon Light |
作者 | 狩野伊川院栄信 |
種別 | 日本画 |
受入番号 | 1124 |
枝番号 | 1 |
分類番号 | J-272 |
員数 | 6曲1双 |
形状 | 屏風装 |
寸法(cm) | 各172.2×363.6 |
材質 | 紙本金地墨画 |
材質英文 | Ink on gold-leafed paper, a pair of six-fold screens |
制作年(西暦) | 1802 - 1816 |
制作年(和暦) | 享和2 - 文化13 |
記銘、年紀 | (右隻裏左下・左隻裏右下)「伊川法眼筆」 朱文方印『狩野』 |
受入年度(西暦) | 1996 |
受入年度(和暦) | H8 |
受入方法 | 購入 |
備考 | 両面屏風(狩野栄信《桐松鳳凰図》の裏面) |
キーワード | 狩野派 |
解説 | 狩野栄信《桐松鳳凰図》の裏面には、月下の葡萄が描かれている。 狩野養信《波濤図屏風》(サントリー美術館)のように、婚礼調度の裏面には、総金地に水墨で単一のモチーフを描く作例があり、本作もそのような形式、画題、表現による作品と言える。 多くの実をつける葡萄を描く図には、多産や子孫繁栄を願う意味が込められており、婚礼調度にふさわしい画題であることが指摘されている。葡萄の枝は荒々しい筆致で力強く描かれており、葡萄の房は、筆を打ちつけるように表されている。こうした描き方には朝鮮絵画の影響が指摘されているが、栄信が宋末元初の画家・日観の作品を模写した図様のなかに、本作の葡萄の枝ぶり、葉や房の描き方などに近い、狩野栄信《日観原本 葡萄図(模本)》(東京国立博物館 A五四八一)、狩野栄信《日観原本 葡萄図(模本)》(東京国立博物館 A五四八二)などのある点が注目される。 当時の両面屏風において、裏面には過去の巨匠の作風を慕う図を描くという傾向が指摘されており、倣古図において葡萄図=日観がただちに想起されることを勘案すると、本作の葡萄図は、日観風に描くことが意識されているのではなかろうか。 ※田中敏雄「桐鳳凰図について」 (『花鳥画の世界四』学習研究社 一九八二年。同氏『近世日本絵画の研究』 (作品社 二〇一三年)に再録) 山下善也 作品解説(『狩野派の世界 静岡県立美術館蔵品図録』 (静岡県立美術館 一九九九年)) 榊原悟「狩野探幽筆 桐鳳凰図屏風」(『国華』一二五八号 二〇〇〇年) 山下善也 「模写された狩野探幽の絵画 ―当館蔵探幽画に関連する東京芸大蔵模本の紹介と展開」 (『静岡県立美術館』二〇号 二〇〇四年) 山下善也「「型」の継承-桐鳳凰図の場合」 (『狩野派決定版 別冊太陽一三一』(平凡社 二〇〇四年)) 板倉聖哲 作品解説『不滅のシンボル鳳凰と獅子』 (サントリー美術館 二〇一一年) 石田智子「狩野探幽筆《桐鳳凰図屏風》と鳳凰図用の伝搬 木下京子「江戸狩野派の源氏絵屏風の展開お画面屏風についての考察」 (『畫下遊樂二 奥平俊六先生退職記念論文集』藝華書院 二〇一八年) 2018年『幕末狩野派展』、p. 160 |