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揚州城外

作品名よみようしゅうじょうがい
作品名(欧文)Outside the Yongchou Castle
作者竹内栖鳳
種別日本画
受入番号666
枝番号0
分類番号J-124
員数1幅
形状掛幅装
寸法(cm)55.0×71.2
材質絹本着色
材質英文Color on silk, hanging scroll
制作年(西暦)1922
制作年(和暦)大正11
記銘、年紀(左下)「栖鳳写於霞中庵」 朱文方印『恒』 朱文方印『西鳳』
受入年度(西暦)1983
受入年度(和暦)S58
受入方法購入
キーワード風景、京都
解説栖鳳は、1920・21(大正9・10)年の両年、春から夏にかけてのほぼ同じ季節に、中国の江南地方を訪れた。これは、自らの画業を進める上での課題となっている東洋画の本質を思索・発見するための旅であった。各地を見学した栖鳳は、自然と人間の生活が豊かにとけあった彼の地の風土に魅了され、多くのスケッチを描いており、帰国後もそれらをもとに、数多くの中国風景画を描いている。《江南春寺静(龍華春色》(1921頃)・《南清風物》(1926・同15)・《城外風薫》(1930・昭和5)などの作品に代表されるその一連の風景画では、塔や石橋が重要なモティーフとなっている点が指摘されている。
「揚州城外」と題される本図においても、画面中景の、ゆっくりと蛇行する運河にかかる大きな石橋は、前景-たっぷりとした色彩とリズミカルな筆さばきによる葉叢の大樹-から、遠景-人家や城跡-へと、私達の視線を展開させる、重要なモティーフとなっていることが理解されよう。本図では更に、他の作品と比較すると、人物が小さく描かれているが、いずれも中国の雄大な自然にとけこんでいる点に注目したい。
この意味で、卓抜した構図のうちに、ゆるやかな刻(とき)の流れが表現されている本図は、栖鳳の中国旅行の成果として位置づけられる優品である。

(当館旧ウェブサイト 作品解説より)

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