傾斜

作者東郷 青児 1897 1978
ArtistTOGO Seiji
TitleInclination
制作年 Date1978
寸法 Size65.5×25.5×25.3
技法ブロンズ
Techniquebronze
小分類彫刻/立体(19世紀以降)
所蔵SOMPO美術館所蔵
収蔵No.MS0013
展覧会歴春季二科展(東京セントラル美術館, 銀座, 1978) ※存命中の主な展覧会のみ
今月の一品 解説東郷は75歳にして初めてブロンズ彫刻を二科展に発表し、以後は亡くなるまで毎年出品を続けた。ブロンズ制作では、まず作家が粘土で原型を作り、それを型抜きした石膏から青銅で鋳造される。東郷のブロンズはいずれも人体が大胆にデフォルメされ、でこぼこの手触りや複雑な形の実験を自由に楽しんでいるように見える。20歳代の後半をパリで過ごした東郷は、キュビスムの彫刻家オシップ・ザッキン(1890-1967)と親交を結び、戦後もエジプトや中国、南米など古今東西の彫刻を愛した。胴部にぽっかり穴が開いた《傾斜》は、最晩年の作品である。題名は、二科展彫刻部の淀井敏夫氏(1911-2005)に聞かれた東郷が、やや傾いているから、と即興的に名づけたという。

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