化石と女

作品名 よみかせきと女
TitleFossil and Woman
作家/ Artist脇田和 WAKITA Kazu
制作年昭和30年
Date1955
寸法/ Size(cm)90.8×72.8
技法・材質油彩・カンヴァス
MediumOil on canvas
分類絵画
ClassificationPaintings
分類2油彩その他
Classification2Oil Paintings, etc.
作品番号/ Accession NumberOJZ0169000
作品解説脇田和は、温もりのある色彩を用いて女、鳥、子供といった身近なモティーフを描き続けた作家である。青年期に1920年代のドイツで美術を学んでおり、堅固な構成力に支えられた独特の叙情性が彼の芸術を特色づけている。
脇田は1950年代から、特に鳥を「生きものの中で一番シンプルで美しくデフォルメできるもの」としてしばしば描いた。この作品においても、鳥は裸婦や化石などと共に単純化され、画面をリズミカルに区切る大小の四角の上に絶妙のバランスで配されている。それぞれのモティーフは、輪郭線というにはあまりにも太い線によって背景と分けられているものの、画面全体が同じ調子で塗られているため、地と区別される図とはなっていない。この地も図も溶け合ったような茫漠とした幻想的な空間は、洗練された色彩の対比と緊密な画面構成によって高い完成度を備えている。1955年のサンパウロ・ビエンナーレに出品された脇田の代表作の一つである。

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