Before the mirror

作品名 よみBefore the mirror
TitleBefore the mirror
作家/ Artist荒川修作 ARAKAWA Shusaku
制作年昭和53年
Date1978
寸法/ Size(cm)167.6×254.0
技法・材質アクリル・カンヴァス
MediumAcrylic on canvas
分類絵画
ClassificationPaintings
分類2油彩その他
Classification2Oil Paintings, etc.
作品番号/ Accession NumberOJZ0162000
作品解説1950年代終わりから前衛芸術に身を捧げ、オブジェの制作などを行っていた荒川修作は、1961(昭和36)年の渡米後、平面作品の制作において大きな展開を見せ始める。詩人で妻となるマドリン・ギンズとの出会いによって、線の集積と言語との組合わせによる「ダイアグラム(図式)絵画」に至ったのである。それらの作品に提示される観念的なテクストは、何かを訴えかける啓示のような性質を帯びつつ、また観者の解釈を容易に許さない自問にも映る。
この作品において提示されたテクストは、「POINT BLANK:SPACE OF FOCUS,VOLUME,」など、視覚要素にまつわるものに終始している。しかしながら、それら視覚に関わるキーワードと実際の作品で展開される図法的な視覚要素とのあいだに、明確な照応関係は表明されない。それはもはや視覚や物質に関する現実的な問いかけからは切り離された世界、いわば、荒川の思索の中に入り込んだ一つの「宇宙」の具現化なのである。そしてその荒川修作の宇宙は、のちに平面を越え、観者を巻き込む三次元空間へと膨張を続ける。

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