秋渓瀞淵図

作品名 よみしゅうけいせいえんず
TitleTorokyo River Pool in Autumn
作家/ Artist山元春挙 YAMAMOTO Syunkyo
制作年昭和6年頃
Datec.1931
寸法/ Size(cm)146.8×50.5
技法・材質絹本着色
MediumColor on silk
分類絵画
ClassificationPaintings
分類2日本画
Classification2Japanese-style Paintings
作品番号/ Accession NumberXJZ0147000
作品解説山元春挙は、師匠の野村文挙に春挙の画号をもらい、円山四条派に洋画の作風を加えたスケールの大きな風景画を得意とした。春挙がデビューした時期は、ちょうど日本画の近代化への革新期にあたり、春挙は竹内栖鳳や菊池芳文らと共に、新しい日本画の創造をめざし、京都画壇の重鎮として活躍した。
春挙は晩年の1927(昭和2)年5月、紀伊半島南部の熊野川上流にある瀞(とろ)峡へ写生旅行を行った。この取材による最大の成果が、1931(昭和6)年第12回帝展出品の《しぐれくる瀞峡》(滋賀県立近代美術館蔵)であったが、この作品はその一連の類作の一つである。そこには、群青(ぐんじょう)と緑青(ろくしょう)の絵具による透明感に満ちた川面の色彩、墨の強い打ち込みによるリアルな崖の皴法(しゅんぽう)など、新型カメラによる写真撮影を趣味とした春挙ならではの臨場感あふれる表現が良く示されている。また、画面のアクセントとして、手前の奇岩から伸びる枝に一羽の鷹を留まらせることも忘れてはいない。
ちなみに、本県出雲市平田町出身の小村大雲(おむらたいうん)は、春挙の画塾早苗(さなえ)会に学び、門下生の四天王の一人に数えられる逸材として知られた。

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