尾瀬沼・燧ヶ岳

作品名 よみおぜぬま・ひうちがたけ
TitleOze-numa Marsh and Hiuchigatake Mountain
作家/ Artist大下藤次郎 OSHITA Tojiro
制作年明治42年
Date1909
寸法/ Size(cm)33.5×50.5
技法・材質水彩・紙
MediumWatercolor on paper
分類水彩
ClassificationWatercolors
作品番号/ Accession NumberWCZ0010000
作品解説この作品を制作した前年の1908(明治41)年7月、大下は尾瀬沼の仮小屋に泊まり、数日写生をしている。この時のスケッチをもとに、この作品を描いたものと推測される。当時は現在のように交通網も整備されておらず、尾瀬沼といっても地理学者しか地名を知らないような未開の場所であり、写生旅行も困難を極めるものであった。しかし大下は「風光極めて明媚極めて幽静」、「出来ることなら此地に完全な小屋を作って年々来て研究したい」と、尾瀬の風景に魅せられた様子を語っている。そしてこの地を描いた大下の作品の発表によって尾瀬の美しさは世に知られるようになる。この作品は、燧ケ岳にうっすらとかかる靄と、曇りの空を写した水面が描かれ、さわやかな高原の初夏の自然と情緒、また、大下の特徴である静謐さを伝える作品である。

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