ロザリオの聖母像

登録番号95
管理番号4
資料群名慶長遣欧使節関係資料
年月日(17世紀初期)
数量1面
法量縦30.2 横24.2
指定国宝
備考・解説三日月の上に立つ聖母マリアが、右手に幼児キリストを抱き、左手にロザリオを持つ図様の聖母像。マリアの周囲にはバラの花のついたロザリオをめぐらし、天上には父なる神と天使が描かれる。地上には、向かって右前方にアッシジの聖フランシスコ、後方には洗礼者聖ヨハネ、左前方に聖ヒエロニムス、後方に聖アントニウスと思われる聖人を山岳風景の中に描き出している。同時期の作例と考えられる、フィリピンの華僑系作者による象牙製三連衝立(トレド大聖堂蔵)の図様が本図と酷似することから、本図もフィリピンで同系作家により制作されたものと推測され、帰国途上の常長が自らの信仰のために入手した可能性が指摘されている。画面中央、縦に折り曲げられた痕跡は、キリシタン弾圧に関わるものであろうか。『仙台市博物館館蔵名品図録 改訂版』65、『仙台市博物館収蔵資料図録 国宝「慶長遣欧使節関係資料」』4、『特別展図録 伊達政宗の夢ー慶長遣欧使節と南蛮文化』158。

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