支倉常長像

登録番号93
資料群名慶長遣欧使節関係資料
年月日(1615年頃)
数量1面
法量縦80.8 横64.5
指定国宝
備考・解説一条形式のロザリオを持つ支倉常長が、十字架上のキリスト像に敬虔な祈りを捧げる場面を描く。実在の日本人が描かれた油彩画の内、日本に現存する最も古い作品とされ、制作地はローマの可能性が高い。本図は、常長の帰国後も支倉家に伝えられたが、嫡子常頼の代に家人がキリシタンであることが露見し、寛永17年(1640)、同家が一時改易となる際に、他の資料とともに仙台藩に没収された。画面中央、縦に入れられた折り跡が痛々しいが、無数の横皺も認められることから、ある時期に縦に折った上で巻かれていたものと推測される。従来、没収時になされたと考えられてきているほか、折り畳んだ上で竹筒に入れられ伝来した「悲しみの聖母図」(南蛮文化館蔵)などの事例もあることから、支倉家により隠し置くためになされた可能性も指摘されている。「世界の記憶」登録資料。『仙台市博物館館蔵名品図録 改訂版』63、『仙台市博物館収蔵資料図録 国宝「慶長遣欧使節関係資料」』2、『特別展図録 伊達政宗の夢ー慶長遣欧使節と南蛮文化』134。

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