小紋染胴服

登録番号286
資料群名片倉家資料
作成者等伝豊臣秀吉所用
年月日桃山時代(16世紀)
数量1領
法量裄61 丈92
指定重要文化財
備考・解説紺地に薄藍で小花文様が小紋で染め出されている。裂地は、広幅の外来裂の平絹を用い、背縫から袖口まで一続きで袖付の縫い目がなく、袖下から脇や襟先が曲線裁断となっており、西洋の影響を受けている。曲線裁断としては、上杉神社所蔵の伝上杉謙信所用陣羽織や伝上杉景勝所用の鎧下着に次ぐ古い資料である。この胴服は伊達家の家臣で白石を領した片倉家に伝来した。『片倉家代々記』には、片倉家2代の片倉小十郎重綱(1584~1659)が、伏見に滞在していた慶長年間(1596~1615)の初めに、豊臣秀吉より羽織を拝領したという記述がある。形態や小紋染の有り様もその頃のものと考えられ、史料の記述と矛盾しない。当初は鉄を使った黒絹縫糸と茶平絹裏地であったため、縫い目のほころびと裏裂の破損がはなはだしかった。昭和57年(1982)に修理。『仙台市博物館館蔵名品図録 改訂版』148、『仙台市博物館収蔵資料図録② 服飾 改訂版』5。

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