手打ち蕎麦のたぐと

分類歴史的建造物
資料番号71
所在/住所札幌市西区西野1条3丁目2-2
竣工年1955(昭和30)年
構造及び形式その他(木骨煉瓦造) 平屋
解説外壁煉瓦は『小端空間積』、妻部分は『イギリス積』で、いずれも平目地で施工されている。屋根廻り(破風と軒下ライン)は『小口のもみじ蛇腹』で小口積みを135度の角度をつけてはねだし持ちおくりで積み増している。
昭和初期から戦後にかけて建築された小端空間積の煉瓦造建築物は、市内や周辺地域に多く見受けられるが、このりんご倉庫ではその小端空間積の煉瓦と木造の内壁の間に、調湿や断熱効果を期待して更に籾殻を詰め込んでいるのが特異的である。小屋裏にも壁同様に籾殻が敷き込んである。
内壁は高さ2000mm程から天井まで、りんご倉庫であった当時の羽目板が残っている。幅190mmの羽目板が木骨に横貼りされ、所々羽目板の間から籾殻が出ない様に木が打ち付けられている。また、隙間をボンドの様なもので埋めた補修の跡も確認できる。飲食店として利用し始めてから羽目板が乾燥収縮し、隙間が出来てきたため修繕している。
りんご倉庫であった当時は南東・北西の妻側に1カ所ずつ対称に配置された2つの小窓と、北東軒側に約1300×1700mmの厚さ45㎜程ある木製引き戸の出入口が設けられており、窓と出入口の開口は今でもその面影を残す。
その出入口飾りは中央に要石を配した楕円形アーチとなっている。
調査日2018年2月17日

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