相撲遊楽図屏風
| 資料番号 | 1981-032 |
|---|---|
| 資料名 | 相撲遊楽図屏風 |
| 員数 | 6曲1隻 |
| 制作年代 | 江戸時代 |
| 解説 | 相撲に興じる人々をテーマとした遊楽図。着物をはだけて観戦する男は、遊女を侍らせて上機嫌である。酒宴の余興として行われた相撲であろうか。中央で相撲を取る二人の筋肉は盛り上がり、力の入った勝負の様子が表現される。取り組む二人の体色を違えるのは相撲図の常套的絵画表現であるが、本作の手前の人物は体色がひときわ黒く、高い鼻や毛先が縮れたような頭髪からも異国人のように見える。浮世絵商で浮世絵研究家の金子孚水(一八九七~一九七八)が屏風裏面の貼紙に、「慶長期世界的名画なり 日本人と黒人の相撲の図」と記している。しかし、第五・六扇に描かれた派手な小袖を着た男女の姿態の描写には「湯女図」(MOA美術館蔵)や「遊女柳橋扇面流図屏風」(島根県立石見美術館所蔵)など、寛永(一六二四~四四)から明暦(一六五五~五八)頃の制作と考えられる風俗画と共通する点が見受けられ、両作に比べると本作の人物は顔の表情が硬く、人体の把握にも不自然な点が多いため、制作時期は両作以降と考えておきたい。 ・吉田暎二図版解説「15大名遊楽 南蛮人と日本武士の相撲図屏風(慶長期)」(金子孚水監修『肉筆浮世絵集成』Ⅱ 毎日新聞社 一九七七年) (『堺市博物館所蔵品図録 屏風編』より) 『相撲の歴史ー堺・相撲展記念図録ー』『堺市博物館優品図録 第二集』『堺市博物館所蔵品図録屏風編』に掲載 |