教導立志基 塙保己一

ふりがなきょうどうりっしのもとい はなわほきいち
資料番号SPM2022-0035
大分類美術
製作者水野年方
員数1
寸法(cm)35.8×23.0
指定
備考「教導立志基(きょうどうりっしのもとい)」のシリーズの一つ。明治18年(1885)頃から刊行され、様々な人物の逸話から志を立てることの重要性を説いている。全53枚。本作を描いた水野年方(みずのとしかた/1866~1908)のほか、月岡芳年、小林清親などが参加している。本作には塙保己一(はなわほきいち/1746~1821)が描かれている。塙保己一は、武蔵国児玉郡保木野村(現・本庄市)に生まれ、幼い頃に病気が原因で失明した。江戸に出て学問を志し、日本最大の叢書『群書類従』666冊を出版した。寛政5年(1793)、国学の研究・教育機関として、和学講談所を創設し、多くの弟子を育成した。
 本作の上部には、次の文章が記される。「塙保己一は武蔵の人なり。幼時病で眼を失ふ。年十五江戸に来り。雨富某の家に寄宿し、絃歌鍼治を学び、特に古書を好み人に請ふて読しめ、一事一物聞ごとに人に講ぜしめ遂に文字に通じ、皇朝の学を修む。年二十五より四十五に至るまで三千七十部の書を著す。或る夜源氏物語を講ずるに當り、燈火滅せしを以て暫く言を休まれたしと請ふ。先生曰ふ、サテサテ眼明ハ不自由の者
かなと大に笑ひしと云。保木野迂史」
本作の版元は、松本平吉である。
所蔵館埼玉県立歴史と民俗の博物館

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