木曽街道六十九次之内 日本橋

ふりがなきそかいどうろくゆうきゅうつぎのうち にほんばし
資料番号SPM2022-0031
大分類美術
製作者歌川国芳
員数1
寸法(cm)35.0×25.0
指定
備考歌川国芳(1797~1861)による「木曽街道六十九次」のシリーズの一つで、本作は出発地の日本橋が舞台である。日本橋から京都までの七十一図に目録を加えた全七十二枚で、嘉永五~六年(1852~53)にかけて出版された。本作では、日本橋上で、頭に鉢巻をした男と力士が張り合っている。互いに鋭い目でにらみ合い、両者一歩も譲らないといった様子である。背後には事の成り行きを静かに見守る男性の姿がある。
本図は、仙台藩伊達家で起こった御家騒動の伊達騒動を典拠としたもの。侠客の浮世渡平(うきよとへい)が廓へ通う足利頼兼(あしかがよりかね)に襲いかかるのを、頼兼お抱えの力士・鳴神勝之助(なるかみかつのすけ)が守っている場面である。表題周りには、頼兼の放蕩や遊女の身請けなど、伊達騒動を暗示する小判が散りばめられている。
歌川国芳は歌川豊国(初代)の門人。はじめ一勇斎、朝桜楼などと号する。本作の版元は、辻岡屋文助(辻岡屋版)である。「子五」の改印が捺される。
所蔵館埼玉県立歴史と民俗の博物館

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