吉野山

森寛斎

作家名（ヨミ）	モリ　カンサイ
作家名（英語）	MORI, Kansai
生年月日（西暦）	1814-
没年月日（西暦）	1894
略歴・解説	毛利候家臣石田伝内道政の三男として長州萩（現・山口県萩市）に生まれる。幼名宰吉、のち尚太郎。幼時より絵を好み、藩に暇を乞い、大阪画壇の雄である森徹山に師事する。1838（天保9）年養子となって寛斎と号し、円山派復興のため京に上った。1855（安政2）年京都御所造営に加わり、常御殿西御椽座敷の杉戸に《帰去来》《赤壁》を描く。幕末の動乱期には尊皇攘夷運動に参加するが、その後画業に専念するため上洛、1880（明治13）年から3年間京都府画学校に勤務。1881（明治14）年第2回内国勧業博覧会に《深樹猿鹿図》を出品、三等妙技賞受賞、1890（明治23）年帝室技芸員拝命。写実主義を標榜し、山水画を得意とする気韻あふれる独自の画風を確立。山元春挙など後進の育成にも力を注ぎ、円山派最後の巨匠として明治の京都画壇に大きな足跡を残した。