中林忠良

作家名(ヨミ)なかばやし ただよし
生年1937
生年(和暦)昭和12

略歴・解説

1937年(昭和12)東京に生まれ、幼少期を疎開先の新潟で過ごした中林は、東京藝術大学在学時に現代銅版画の先駆者・駒井哲郎に師事。繊細で奥深い精神世界とその制作工程に惹きつけられて油彩画から銅版画の道へと進み、そのなかでも腐蝕銅版の技法によって、現代社会の矛盾や問題点を問うような作品で独自の世界観を築いた。70年代半ばには渡欧経験などを通じて転機を迎え、「すべて朽ちないものはない」という観念から生まれた、大地や草がモチーフの「Position」「転位」シリーズに着手。近年の作品では混沌とした社会へ柔らかな光が差しこむかのような光条を作品に描き込んでいる。2005年(平成23)には、大阪芸術大学客員教授に就き、後進の指導にあたる。2014年(平成26)、瑞宝中綬章を受章。2017年(平成29)、川越市立美術館で「中林忠良銅版画展 腐蝕の海/地より光へ」、2019年(令和元)、茅野市美術館(7月~9月)とO美術館(10月~11月)と立て続けに回顧展が開催された。

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