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トークン
ふりがな | とーくん |
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管理番号 | 製063-0961 |
地域 | メソポタミア |
時代 | ウルク期 |
年代 | 前3500年頃 |
素材 | 粘土 |
大きさ | 長 2.8cm |
解説 | この小さな土製品は、トークンと呼ばれている。オリエントでまだ文字が発明される前に、物事を記録するために使われた道具である。様々な形状が品物の種類を、個数が数量を示したと考えられている。紀元前4千年紀の遺跡では、粘土のボール(封球)にいくつかのトークンが入っているものが発掘される。これは、地域間の交易活動の送り状と考えられている。品物がある村に届くと、一緒に届いた封球を開けて、中のトークンと実際に届いた品物とを照合したのであろう。前3000年頃になると、トークンの形や装飾が粘土板に絵文字として描かれるようになる。これが、メソポタミアにおける文字の起源である。やがてこの絵文字も、直線的な線の組み合わせの文字、つまり、楔形文字へと改良される。前2500年頃のことである。この刻線で装飾された卵形のトークンは、「油1瓶」という意味であることがわかっている。というのも、「油」を意味する楔形文字が、このトークンとそっくりの絵文字から発達したことが、明らかにされているからである。 |
分類 | 土製品 |
キーワード | 白 しろ ちいさい 西アジア、イラク 粘土、テラコッタ 文書・写本、トークン |