ナンヨウボウズハゼ

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ナンヨウボウズハゼ

No文95
資料名(よみ)●なんようぼうずはぜ
別名いーぶー
別名(よみ)●いーぶー
資料名(英語)Stiphodon percnopterygionus/Gold Neon Dwarf Goby
概要名護市広報・市民のひろば1998年(平成10年)1月号掲載。名護市の自然95
詳細 今から30年ほども前の話になりますが、西表島の魚類調査で全長5cmぐらいの可愛らしい小魚が見つかりました。体は赤みをおび、頬は青光りしています。ヒレをひらひらさせて石から石へ泳ぎわたる姿は、お花畑に舞う蝶を連想させます。持ち帰って調べてみると、日本ではまだ見つかっていない種類でした。その後の調査で名護市の数久田川や源河川などにもいることがわかりました。屋久島以南に分布する魚で、南洋諸島で最初に発見されたことから『ナンヨウボウズハゼ』と命名されました。
 名護市内の川にはボウズハゼの仲間が3種類います。彼らは頭がまるくてツルツルテンの丸坊主、菜食主義者で藻頬を食べます。しかし、ナンヨウボウズハゼは生臭坊主の気があり小動物も食べます。清流を好み、川の中流域か ら上流に生息します。水が汚れると姿を消し、赤土が流れ込んで川底に堆積すると生活が困難になります。石が埋まると付着藻類が生えなくなり、水生昆虫も少なくなるからです。川が荒廃したために姿を消したところが多いのです。源河川でも一時は激減し見当たらなくなっていましたが、最近再び戻ってきました。源河の皆さんが河川浄化に取り組んだお陰で、その魚も救われたのです。
(幸地/97.12)

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