コガタノゲンゴロウ

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コガタノゲンゴロウ

No文93
資料名(よみ)●こがたのげんごろう
資料名(英語)Cybister tripunctatus lateralis
概要名護市広報・市民のひろば1997年(平成9年)11月号掲載。名護市の自然93
詳細 コガタノゲンゴロウは、水生植物の豊富な池沼や湿地に生息しています。上翅と腹部の隙間に空気をためて、ほとんど水中に潜って生活しています。肉食性でオタマジャクシや小魚を食べます。沖縄本島に分布するゲンゴロウの仲間は16種で、このコガタノゲンゴロウはレッドデータブックで希少種になっています。平地の池沼に生息するため農薬や環境改変の波によって容易に絶滅する要素を持っているためです。
 1989年に瀬嵩の貯水池で確認しました。また、1993年に名護自然動植物公園の向かいの給油所の水槽で飼われていました。灯火に飛来してきたそうです。大北区柳に、まだ生息しているのかも知れません。写真1996年に大宜味村の多嘉里で採集したものです。
 1959年からキューバ危機で砂糖の価格が上がり沖縄の水田はキビ畑に変わりました。また、復帰後の土地改良事業により湿地も耕作地に変わりました。そのため、コガタノゲンゴロウ等の平地性の水生昆虫の生息場所は失われています。
 先日、本部町で「タガメ」が採集されました。本土産の「タガメ」の移入の可能性もありますが、名護市内でも見つかるかも知れません。そのためにも、各市町村では水生生物のための湿地や池沼の保全を考える必要があります。
(與儀/97・10)

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