瀬嵩さんたち原のハル石

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瀬嵩さんたち原のハル石

No百-名-496
資料名(よみ)●せだけさんたちばるのはるいし
概要昭和58年(1983)に【市の記念物(史跡)】に指定されました。ハル石は印部土手石(しるびどていし)ともいい、1737~1750年(元文2~寛延3)に蔡温によって行われた元文検地の際に、土地測量の図根点として設置されたものです。これまで県内で約200基、名護市内では、39基が確認されており、そのうちの4基が現地に保存されています。もともとは、根石をもつ土塚の上に建てられていましたが、土手を残すものは県内でも少なく、現地に立つ「瀬嵩さんたち原のハル石」は、王夫時代の図根点を示す歴史的な遺物であり、過去の小字(ハル)の範囲を考える上で価値のある文化財です。
詳細特にこの三立原のハル石は良く保存されています。ハル石の表面には、「さんたち原 ね」というように、そのハルナー(原名)と仮名文字が刻まれています。ひらがなとカタカナの2種類があって、その使い分けはよくわかっていません。この「ね」は、いろは順で20番目にあたり、近辺になお多くのハル石があったと思われます。

ハル石によって、まず250年前に存在した田畑の位置と状態を知ることができます。そして、竿入帳などの記録とあわせると、当時の測量技法が理解でき、刻まれた原石と現在の異同を調べることにより地名の変遷を知る手がかりにもなります。農村の地方史料が少ない名護・沖縄にあって、当時の田畑の作り方や農業の仕方の一面をハル石を介して見ることも可能なのです。地域の歴史史料・文化財として貴重であり、今後も発見が続くと予想されます。
大分類名護やんばる大百科
中分類名勝・史跡・文化財

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