越冬するカモメ類(1)セグロカモメ・ウミネコ

No文155
資料名(よみ)●えっとうするかもめるい(1)せぐろかもめ・うみねこ
概要名護市広報・市民のひろば2003年(平成15年)1月号掲載。名護市の自然155
詳細 鳥は他の動物と違って、毎年繁殖地と越冬地を往復する「回帰移動」(渡り)を行う習性を持つ種類があり、中には地球規模で壮大な渡りを行う鳥類もいます。こうした鳥は飛来する時期に応じて、冬の寒さを避けるように南下し越冬するタイプのものを便宜的に「冬鳥」と呼んでいます。今の時期にはこうした鳥が数多く市内で見られますが、今回はこうした冬鳥の中でカモメ類を取り上げます。
 この時期に越冬するカモメ類には、よく知られるユリカモメのほかにウミネコやセグロカモメ、ズグロカモメなどがいます。これらの鳥は名護漁港や仲尾次漁港などの突堤にとまっていたり、漁港近くの水面に浮いた動物質のえさを求めて飛び回ったりします。
 また、羽地内海や屋我地干潟などでは海面に浮かんでいたり、干潟に降りて休息している小群れが見られることがあります。
 これらの鳥の識別には、体の大きさはもちろんのこと嘴(くちばし)の色や形が大きな識別のポイントになります。体が一番大きいカモメはセグロカモメ(55㎝)で、順にウミネコ(44㎝)、ユリカモメ(37㎝)、ズグロカモメ(29㎝)となります。次に嘴の色は、成鳥となり黄色くなるのが、セグロカモメとウミネコです。その違いはセグロカモメは下嘴の先端ちかくに赤い斑点が目立ち、ウミネコは先端に幅の広い黒帯が出ます。まず、この二種から識別して見てはいかがでしょうか
名護市動植物総合調査員 嵩原 建二

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