リュウキュウトビナナフシ

No文59
資料名(よみ)●りゅうきゅうとびななふし
概要名護市広報・市民のひろば1994年(平成6年)12月号掲載。名護市の自然59
詳細 小枝と思っていたら長い足がゆっくり動いて歩きだした。驚いてよく見るとナナフシでした。こんな体験を持つ人も多いでしょう。ナナフシは見事に小枝に化けています。 沖縄島に生患するナナフシの仲間は、オキナワナナフシ、コブナナフシ、ミヤコエダナナフシ、タイワントビナナフシ、リュウキュウトビナナフシ、オキナワトゲナナフシの6種です。
 写真はリュウキュウトビナナフシの雌です。雌は全身緑色で、雄は体が褐色であしが緑色です。このトビナナフシは、小さな羽を持ち飛ぶことができます。
 本土に産する近縁のトビナナフシは、雌がほとんどで雄は極めて少ない。そのため、単為生殖で増えているそうです。単為生殖とは、交尾もしないのに未受精卵が発生して子供が生まれることです。子供をつくるのに雄はいらないのです。リュウキュウトビナナフシは雌雄ほぼ同数で交尾で増えています。
 このトビナナフシは、沖縄島と久米島の固有種です。シイ林に生息し、イタジイの葉を食します。6月頃に名護岳の遊歩道を散策すると、このトビナナフシを簡単に見つけることができます。イタジイに被われた名護岳は動物の宝庫です。
(與儀/94.12)

PageTop