メヒルギの小枝にとまるカワセミ

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カワセミとマングローブ林

No文14
資料名(よみ)●かわせみとまんぐろーぶりん
概要名護市広報・市民のひろば1990年(平成2年)6月号掲載。名護市の自然14
詳細 カワセミという鳥を知っていますか。漢字では翡翠 (ひすい)と書き、カワセミと読みます。文字通り翡翠色の美しい鳥です。方言では「カーラガンジュウ」 と呼ばれ、親不孝者として民話の中に登場します。
 この鳥は、沖縄で生活し繁殖している留鳥なので、 一年中見ることができます。しかし、中南部の川では、 最近姿を見ることが少なくなりました。
 空中でホバリング(ヘリコプターのような停空飛翔)し、ねらいを定めると水面めがけてダイビングし、水中の小魚をつかまえるという離れ業を持っています。 巣は川の土手などに横穴を掘り、3~6羽の雛を育てます。最近ほとんどの川がコンクリートブロックでおおわれ、この鳥が巣を掘る場所は少なくなりました。 水のきれいな川は、餌となる小魚やカニ、エビなどが多く、カワセミだけでなく水辺にすむ野鳥にとっても快適な環境です。しかし環境が悪化してしようと、いつのまにか姿を消してしまいます。そのため特にカワセミは環境をはかる目安となる動物、つまり指標動物として扱われることもあります。
 名護市でこの鳥が生息しているのは、我部祖河川、 大浦川、汀間川などの河□近くです。これらの場所に 共通するのは、比較的水が澄んでいることとマング―ブ林があることです。ここ以外にも、屋部川、湖辺底、羽地大川などで過去に記録があります。
 カワセミをはじめとして、水辺に生息する生物の生活の場を提供するためには、清流の再生と同時にマングローブ林の保護が重要なことといえるでしょう。(嵩原)

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