繁殖に集まったイシカワガエル

  • 画像切り替えサムネイル画像 その1

  • 画像切り替えサムネイル画像 その2

イシカワガエルのこと

No文9
資料名(よみ)●いしかわがえるのこと
概要名護市広報・市民のひろば1989年(平成元年)11月号掲載。名護市の自然9
詳細 イシカワガエルっ知っていますか?。石川市にすんでいるカエルのことではありませんよ。イシカワは石川でも、動物学者の石川氏にちなんで名付けられたものです。
 このカエルは、世界でも沖縄本島と奄美大島にしかすんでいません。ちょうど、名護市が分布の最南端になっています。こんな貴重なカエルですから、名護市ではいち早く市の天然記念物に指定しました。
現在は、県指定の天然記念物です。
 名護市からのイシカワガエルの記録は、約60年前からあります。1935年4月4日の夜、源河付近の渓流で地元の人が採集しているようです。さらに、1956年8月8日午後10時頃、金城正一氏によって源河川の支流で採集されたという記録もあります。最近の確かな記録は、1975年9月に源河川支流で、10月に三原志根垣川でそれぞれ千木良芳範氏によって確認されたのがあります。
 名護市の他の地域では見つからないのでしょうか。前回の総合調査で、主な河川はほとんど調査されています。新たに発見するのは難しいかもしれません。
 イシカワガエルは、12月の下旬から3月にかけて繁殖します。その時期には「キョー、キヨー」と遠くからでもその鳴き声を聞くことができます。前回の総合調査が9月から12月までの調査なので、繁殖時期にあわせて調査を行うと、もしかしたら新たな生息地の発見があるかもしれません。
 一方、これまでイシカワガエルの記録のあった場所が、付近の環境破壊によって見られなくなる危険もあります。このようなことがあってはいけません。名護市にイシカワガエルあり、なのです。(当山)

PageTop