源河ウェーキ

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源河ウェーキ

No百-名-240
資料名(よみ)●げんかうぇーき
概要平成12年(2000)に【市の有形文化財(建造物)】に指定されました。源河ウェーキ(屋号ウィヌヤー)は、名護市字源河にある古い屋敷跡で、源河集落の小高い丘の上に建っています。「ウェーキ」とは土地や財産を多く持っている富豪のことです。系図が残っていないので、その成立は明らかではありませんが、19世紀はじめには現在の高台に屋敷を構えていたようです。当時から百姓が使用できなかったイーク柱を使っていました。今から四代以上前には山原船を持ち、源河のほとんどの土地が源河ウェーキのものだったと伝えられています。
詳細四代前の祖先は、港川石を運んで三年がかりで破風墓をつくり、この頃に屋敷を瓦葺きに改修(新築)したと思われます。平成5年(1993)に解体工事が行われ、建物に使われていた建築材料は現在も保管されています。

現在残る屋敷地は917㎡(278坪)、西に向いた門(ジョー)が二つあり、三方に石垣をめぐらし、地盛した面(東)を背にして建物がたっていました。石垣囲いのジョーを入ると、右にアサギ、左に倉敷がありました。主屋と台所の建坪は198㎡(約60坪)です。

主屋には、茅葺きから瓦葺きに改修する際に、軒ゲタを上げて勾配を変えた跡が残っています。台所は床間と土間に分かれ、床間には籾を保管したり、下男の寝泊まりする場所に利用しました。台所の屋根の下は作業場にもなりました。台所そばの豚小屋(フール)は見事な港川石で作られましたが、これは墓造営と前後してフールも作ったことによると思われます。昭和に入り、その脇に新しくセメントで便所が作られました。井戸はウラジョー前の道の下にありました。現在も、屋敷内の建物跡から、屋敷の北側に豚小屋(フール)と便所、西側に裏門・正門・旧屋敷跡、中央に主屋があったことがわかります。「あいかた積み」の石垣とフールも見ごたえがあります。

源河ウェーキは近世の一般的な住居の形を残し、木造建造物の屋敷の配置、建築材料や建築技術の見本を示すものとして重要です。

【関連キーワード】名護市指定有形文化財(建造物)、赤瓦、古民家
大分類名護やんばる大百科
中分類名勝・史跡・文化財

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