筏模型及び付属品 フジタマコ

ID1801
機関記号9900242-010
点数1
寸法(高さ、縦)cm12.40
寸法(幅、横)cm11.90
寸法(奥行き)cm5.70
指定種別重要有形民俗文化財
指定分類番号1D-188
指定名称吉野林業と林産加工用具
資料解説 藤蔓で作った環のこと。この中にクヮン(ネコカン)を入れて材に打ち付け、材木同士をくくりつけ筏をからむ。
上市や宇陀、山城の方からフジ(フジカズラ)を買い、これをタマにした。タマを作るのをタママキ(玉巻)、山でフジを切って作るのはキリマキ(切巻)という。
資料説明詳細昔は筏を組むにはカクでもすべてカラミヨキ(メガヨキ)でメガを抜いて、この穴にネジを通してくくった。メガからクヮン(釻)に変わったのは昭和10年代末頃のこと(戦時中はクヮンが無くて難儀し、倹約しながら使った)。クヮンを使うようになってからは、フジカズラをタマ(フジタマ)にしてクヮンでとめた。夏場はヒノキのネジでタマを作ることもあった(ヒノキのネジはフジと違い夏場でも腐りにくい)。
 今(1973年)からおよそ50余年前、大正水力電気株式会社(現在、関西電力株式会社経営)が、川上村大滝領駒上りエン堤から吉野町南楢井間の水力発電所の水路工事を起工するまでは、川上村西河別殿渕は筏の中次ぎ地であった。上流から降りて来る筏はみな、この地で所定の中次問屋に引き継がれた。ここで筏2ハナ(鼻)を1ハナに合わせた。
 水路工事完成後は、大滝駒上りエン提を中次地として、この地で筏は引き継がれて、そのままの姿で水路を通り、水路終点の吉野町南楢井で水路から降ろした筏を本床に合わせて港に乗り降った。

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