針箱

ID1353
機関記号9900089
資料名(よみがな)ハリバコ
別名裁縫箱、アマダイ
点数1
収集場所奈良県御所市葛
資料解説 裁縫のとき使用するものです。上部に取り付けた小箱は「針刺し」で、針山が収納されており、安全のため蝶番で蓋が取り付けられています。針刺しと本体を繋ぐ腕木(棹)に掛け糸がつき、「かけはり」をつけ、縫物をするとき縫い目がたるまないよう布を張る「くけ台」としての役割をはたします。また、側面に「尺刺し」が収納できるようになっているものもあります。抽斗には、糸、糸巻、鋏、指ぬき、箆、各種の針や折れ針入れ、ボタン、端切れなど裁縫道具のほか、メガネや常備薬、手紙など、持ち主それぞれの細々した手回りの小物類を収納します。
 針箱は、かつて裁縫、繕い物が日常の仕事であった女性にとって必需品であり、常に身近において大切にされたものです。子どもの頃、母親や祖母から「人の針箱はのぞくものではない、勝手にさわると指が腐る」と戒められたという話も聞きます。

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