屏風 樹下七妃図

タイトル屏風 樹下七妃図
タイトル(よみ)びょうぶ じゅかななひず
タイトル(英語)Seven princesses under a Tree
作者棟方 志功
作者(よみ)むなかた しこう
作者(英語)Munakata Shiko
制作年不詳
サイズ各176.0×377.8cm
解説六曲一双の屏風。両隻をつなぐように中央上部に配された枝の下に女性たちがたたずむ様子が描かれている。
女性たちはいずれも丸顔、大きな瞳、豊満な胸を持つ典型的な棟方志功の美人。志功の「倭画(やまとが)」(肉筆画)に共通する肥痩のある軽妙な線で表され、衣や髪にはそれぞれ異なる彩色が施されている。
「樹下美人図」という主題は正倉院の《鳥毛立女屏風(とりげりつじょのびょうぶ)》を連想させるが、中国唐代に盛行した画題で、女性たちは樹木を介して天地を往来する神仙ともいわれる。
本作に登場する女性たちの額(ひたい)には星が描き込まれている。志功によれば、これは仏様の印である。「裸体(はだか)の、マッパダカの顔の額の上に星をつければ、もう立派な仏様になって仕舞(しま)うんだから、ありがたく、忝(かたじけ)けないんですね。それが、ホトケさまというものなのです」(『板畫の肌』、1956年)。
天衣を長く翻す優美な姿で描かれた女性たちは慈愛に満ちた菩薩のような存在なのである。(M.T)

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