波と海猫

タイトル波と海猫
タイトル(よみ)なみとうみねこ
タイトル(英語)Waves and black-tailed gulls
作者加山 又造
作者(よみ)かやま またぞう
作者(英語)KAYAMA Matazo
制作年1957(昭和32)年
サイズ128.3×160.2cm
解説作者30歳頃の作品で、日本の古典絵画や西洋美術を旺盛に研究し、作品に大胆に取り入れていた時期の作品である。麻布を支持体として波の暗い部分は油彩を用いている。執拗にうねる波の模様は明らかに宗達光琳派の影響を受けているが、背景は全体として、前衛絵画のアンフォルメル的、表現主義的な混沌を感じさせる。岩場に集まる海猫は平面的に描かれ、装飾性が強調される。こうした前衛と装飾が融和せずに混沌とする表現は、作者の実験的な精神の強い表れである。作者は、このような試みを多数行いながら次第に個性的な洗練された様式に近づいていくのである。(H.S)

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