シャツブラウスの娘

タイトルシャツブラウスの娘
タイトル(よみ)しゃつぶらうすのむすめ
作者佐藤 忠良
作者(よみ)さとう ちゅうりょう
作者(英語)SATO Churyo
制作年1983(昭和58)年
サイズH166.0cm
解説1950年代に日本人の素朴な顔を力強いリアリズムで造形化し、高く評価された忠良は、その後60年代にかけては子どもの無邪気なしぐさをとらえた作品を数多く制作し、戦後具象彫刻を代表する作家としての地歩を固めていった。その忠良があらためて大きな注目を集めたのが、1972(昭和47)年に発表した「帽子・夏」を始めとするユニークな女性像である。
それは、帽子をかぶり、ジーンズをはいた上半身裸の若い女性を主題とした作品で、さりげない当世風の装いと斬新なポーズは、新しい具象彫刻の到来を告げるものであった。
本作もその流れを汲む一点である。ブラウスシャツを上半身にまとっただけで、腰に両手をあて、大きく右足を踏み出す女性の姿はいかにも現代的で颯爽としている。また、シャツのフォルムや質感と対比されることによって、若い女性の乳房や足の弾力性が強調され、同時に伝統的な裸体像とは異なる現実感が与えられているのである。(M.T)

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