龍神童子

タイトル龍神童子
タイトル(よみ)りゅうじんどうじ
作者籔内 佐斗司
作者(よみ)やぶうち さとし
作者(英語)YABUUCHI Satoshi
制作年不詳
サイズ龍神/H62.0cm、童子/H28.0~43.5cm
解説手に手に棒を持ち、気勢を上げているのは5人の童子たち。やや芝居がかったポーズ、力みかえった表情がほほえましい。
童子は籔内の世界を代表する重要なキャラクターだが、この作品の主役は、大きな金色の玉に乗り、長い体をくねらせる龍である。青銅色のうろこに金色の背びれ。目をかっと見開き、牙をむき出しにして威嚇する姿はどこか憎めない愛嬌もあるが、迫力十分である。
龍について、籔内は次のように述べている。古くから水神として大切に信仰されてきた象徴的な存在であり、恵みと禍いの両方をもたらすものである。古代の人々がこのような架空のいきものを生み出したのは「人類が大自然とおつきあいさせてもらう智慧と作法が暗示されているに違いない」(『月刊美術』1999年6月号)。
日本古来の民衆信仰や自然観をテーマにしたユーモラスな造形で知られる籔内だが、本作には自然への畏敬の念を失った現代社会に対する鋭い批判も込められているようである。(M.T)

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