卓文君図

タイトル卓文君図
タイトル(よみ)たくぶんくんず
タイトル(英語)Zhuo Wen-jun
作者円山 応挙
作者(よみ)まるやま おうきょ
作者(英語)MARUYAMA Okyo
制作年1787(天明7)年
サイズ111.8×51.2cm
解説中国・漢代に生きた美女・卓文君は、裕福な家の出で才覚ゆたかだったが、とある男性と駆け落ちし、生活のために二人で酒屋を営むこととなった。やがて二人が成功を掴んだため、文君の献身は美徳として伝わっている。本図には、卓文君が酒器を洗うようすが描かれる。美貌で謳われた文君だが、腕をまくり、髪を束ねていとわず働く。頭髪や眉毛などには細かな墨線が引き重ねられ、柔らかな印象を与える一方、鋭い線であらわされた目尻や引き締まった口元には、才女の片鱗を見ることができる。
 天明七年(一七八七)に京都の画家・円山応挙の描いたものであることが、落款によって示される。応挙の筆とされる「卓文君図」はいくつか知られているが、中でも本作は優れた一幅といえる。
 本作を納める箱には「長春閣蔵」の張り紙があり、川崎正蔵(一八三六―一九一二)の旧蔵品とわかる。さらに、望南(不詳)なる者による昭和四年の添状によれば、本作はもと南禅寺塔中・帰雲院の什宝で、道具商・山中吉郎兵衛の斡旋で川崎正蔵の所蔵に帰したという。さらに日清戦争の折、広島大本営にて明治天皇の叡覧に浴したという。

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