モンマルトルへの道

タイトルモンマルトルへの道
タイトル(よみ)もんまるとるへのみち
タイトル(英語)Street in Montmartre
作者モーリス・ユトリロ
作者(よみ)もーりす ゆとりろ
作者(英語)Maurice UTRILLO
制作年1910年頃
サイズ65.0×91.0cm
解説どの道とも知れないパリのうらさびれた一本の通り。特徴のある建物が描かれているわけでもない。色彩も抑制された、くすんだもので、明るさは感じられない。
にもかかわらず、この絵は見る者をとらえて離さない魅力を持っている。何よりまず、白い塀や壁の複雑な表情である。ユトリロはその滋味豊かな質感を出すため、絵の具に漆喰や砂を混ぜることもあったという。
そして色彩の効果。塀と壁の白に対し、道路の黄土色、木々の緑、空の水色、そして家の側面の濃い茶色と、大きく区画された色面が落ち着いた調和をもたらしている。
また、画面奥の一点に向かって急激に収れんする極端な遠近法も、画面の求心性を強め、目を引き寄せる役割を果たしている。
本作はユトリロが白い建物を集中的に描いた1910年前後の、「白の時代」と呼ばれる時期のものである。その後、画商に見出され人気画家となるが、この絵に見られる哀感に満ちた詩情と画面の緊張感は失われていった。 (M.T)

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