窓の前の恋人たちと花

タイトル窓の前の恋人たちと花
タイトル(よみ)まどのまえのこいびとたちとはな
タイトル(英語)Lovers Before a Window and Flowers
作者マルク・シャガール
作者(よみ)まるく・しゃがーる
作者(英語)Marc CHAGALL
制作年1960年
サイズ61.0×50.7cm
解説シャガールの絵には特有の主題が繰り返して登場する。古い村、ユダヤ教会、エッフェル塔、天使、恋人たち、ヴァイオリン弾き、動物、花束、時計、燭台、太陽と月…。それらはロシア辺境の町ヴィテブスクのユダヤ人家庭に生まれたシャガールが幼少時に目にした記憶のイメージであり、また、ユダヤ人として迫害を受け、最愛の妻に先立たれるなど決して平穏なものではなかった自身の人生における救済への祈りを視覚化したものである。
本作にもその主題のいくつかが用いられている。花束は愛の象徴であり、傍らの恋人たちを祝福しているのであろう。窓外の月夜の家並みと顔をのぞかせる優しげな動物は安らぎと静けさを感じさせる。
花束の黄、ドレスの赤、そして夜景の青。三原色の使用もシャガール作品を特徴づける要素であるが、ここでもそのコントラストが鮮やかであり、ステンドグラスのように深い光を湛えた色彩は荘厳な雰囲気を画面にもたらしている。(M.T)

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