緑蔭水車

タイトル緑蔭水車
タイトル(よみ)りょくいんすいしゃ
タイトル(英語)Water Wheel in the Leafy Shade
作者川合 玉堂
作者(よみ)かわい ぎょくどう
作者(英語)KAWAI Gyokudo
制作年不詳(戦後と推定)
サイズ45.2×57.0cm
解説玉堂の初期の作品は装飾性豊かな華麗な色彩を駆使した力作が多かったが、後年になると落ち着いた色調とやや俯瞰した自然な構図による作品が多くなった。この作品にみられる水車と筧(かけい)のテーマは彼が好んで描いたもので、作風から見て戦後に描かれた作品だろう。右手の大きな岩場から筧が通り、荷物を担いだ二人の農夫が下をくぐって行く。雑草の生えた藁屋根の水車小屋は周囲の風景と一体化している。水音だけが響く山間のひっそりとした情景であるが、さりげない表現の中に豊かな詩情が感じられる。自然とともに暮らしてきた日本人の原体験を呼び起こす作品である。(H.S)

PageTop