山村春晴

タイトル山村春晴
タイトル(よみ)さんそんしゅんせい
作者川合 玉堂
作者(よみ)かわい ぎょくどう
作者(英語)KAWAI Gyokudo
制作年不詳(戦後と推定)
サイズ54.9×72.3cm
解説いわゆる里山の風景で、山麓の斜面に農家が並び、段になった畑が見える。農家の周囲には白い花が咲いている。手前の岩山が大きく強調されているので、斜めに連なる農家のたたずまいはこぢんまりとして見える。右下端に小さく耕作する人が描かれ、絵の焦点がそこに集まる構図である。玉堂は京都で円山派の写生を学び、東京では橋本雅邦に師事して狩野派など古い絵画を研究した。若いころは華麗な色彩を用いた力作を次々と発表して注目されたが、やがてこの作品にみられるような穏健な作風へと変わっていった。各種の画法を消化してたどり着いたのは、しみじみとした詩情をたたえた日本人の心の風景であった。(H.S)

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