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「Continental Ethics〔大陸倫理学〕」ノート
ID | L3-A-02 |
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種類 | 未確定ノート |
時期区分 | 帝大在学時/金沢在住時 |
作成年代(和暦) | (明治24年~明治42年頃) |
ページ数 | 94(白紙を含んだ見開きのページ数。表紙裏表紙は数えていない。) |
形態 | マーブル模様表紙ノート/横罫線/左綴じ/ペン書(黒、赤)、鉛筆書 |
使用かな | カタカナ |
使用言語・用語 | 英語 |
書き方体裁 | 横書/両ページを使用 |
内容の統一性 | 統一性あり(一冊) |
内容 | 【未確定】(1)西田自身による「大陸倫理学」史の草稿ノートあるいは、(2)帝大在学時に受講した「大陸倫理学」史の受講ノートであると思われる。 カタカナ交じりのノートでひらがなはない。名詞の多くは英語で書かれ、カントなどのドイツの哲学者について記述する場面でもドイツ語はほとんど使われていない。 (1)の場合、西田が1895年10月に執筆を構想した倫理学史の一部である可能性もある(注1)。「倫理学草案1・2」、『善の研究』第3編善、「倫理学講義ノート」とは異なり、「哲学者名(生没年)」という見出しが見られることから、講義ノートではないと考えられる。出版を目的としたものか、あるいは習作として倫理学史の草稿を書いたのではないか。 (2)の場合、中島力蔵の倫理学講義の受講ノートの可能性がある(西田幾多郎の「修業証」より)。 ただし、(1)(2)どちらの推測にも疑問が残る。(イエナの古本屋(注2)) |
内容詳細 | 下記の見出しが見られる。 【ノート6頁】Continental Ethics/英国及ヒ大陸倫理学ノ別 【ノート8頁】Descartes 〔デカルト〕 【ノート9頁】Geulincx 【ノート10頁】Spinoza〔スピノザ〕 【ノート12頁】Malbranche〔マルブランシュ〕 【ノート12頁】Leibniz〔ライプニッツ〕 【ノート14頁】Wolff 【ノート15頁】Kant〔カント〕 【ノート24頁】Critical Examination of Analitic〔カントの続き〕 【ノート25頁】Dialectic 〔弁証論(カント)〕 【ノート27頁】Fichte〔フィヒテ〕 【ノート29頁】Schelling〔シェリング〕 【ノート35頁】Hegel〔ヘーゲル〕 【ノート44頁】Herbart 【ノート50頁】Schleiermacher〔シュライアマハー〕(1776-1834) 【ノート56頁】Beneke 1798-1854 【ノート58頁】Schopenhauer〔ショーペンハウアー〕 【ノート61頁】独国近日之哲学 【ノート66頁】Rousseau (1712-1778) 【ノート67頁】The 19th Century〔19世紀フランス〕 【ノート68頁】Royer Collard (1763-1845) 【ノート68頁】Maine de Biran(1766-1824) 【ノート69頁】Victor Cousin 【ノート71頁】Jöffroi 【ノート73頁】Janet 【ノート78-82頁】〔空白〕 【ノート83頁】〔メモ書き〕 【ノート84-92頁】〔ノートを上下逆にして使用〕 |
注記 | 作成時期は不明だが、 ・マーブル模様の表紙がついたノートであること ・ひらがなではなくカタカナが使用されていること から、西田が帝大に在学していた頃か、大学を離れて間もない主に金沢にいた時代に使用されたのではないかと考えられる。 「日本ノ next generation 〔次世代〕ハ optimist 〔楽観論者〕ノ bold 〔大胆〕ナル心ヲ養ヒ世界ノ物ヲ己ノ物トスルノ考ナカルヘカラス」(ノート7頁)とあり、「日本」への言及があることから、日本で書かれた文章ないし語られた講義と考えられる。西田が欧米の著書を読んだ読書ノートとは考えられない。 (注1)「明年の夏頃まてに倫理学史を完全にし(希臘、中世、独逸の著名なるものも入れるつもり シヂウィックの批評も付するつもりなり)」(山本良吉宛書簡、明治二十八年十月二日) (注2)「Jena ノ古本屋ニアリ余之ヲ購セリ」(ノート30頁)とあり、シェリングのErster Entwurf eines Systems der Naturphilosophieをイエナの古本屋で購入したと考えられる。留学経験のない西田が日本にいながら、イエナの古本屋に注文ができたかどうか不明。中島力蔵が留学中にイエナに滞在したかどうかも不明。 一群のレポート類(I-01-05, I-01-14, I-01-17)はイギリスの哲学者について「哲学者名(生没年)」を見出しに持ち、A02と類似している。ただし、上記のレポート類にはノートの綴じ穴が確認できず、ノートを分解したものとは考えにくい。また、上記のレポート類の見出しとなっている倫理学者は、西田「英国倫理学史」、山本『倫理学史』で取り上げられている倫理学者とほぼ共通するが、内容は異なっている。 |
一次翻刻 | 有(京大2018) |
出版物との対応 | 未収録 |
出典調査有無 | 有 |
出典調査URL | https://drive.google.com/file/d/1gceDWOodoMUwFH1iA6zHgtqr3Cn3biZe/view?usp=sharing |