略歴・解説
長野県に生まれる。17歳で上京し、岩波書店の住込み店員となる。その後岩波文庫、岩波新書の創刊に携わる。39歳のとき息子尭彦と描いたクレヨン画をきっかけに絵の勉強を始める。幸田露伴が小林の離れを冬青庵と名付けたことから号を「冬青」とする。1943(昭和18)年、戦争のため出版活動が難しくなり、絵の制作に没頭。一人で中国を旅する。1946(昭和21)年、岩波書店支配人となり、戦後の復興に尽力。岩波書店が株式会社化した後も代表取締役専務、取締役会長などを歴任。1959(昭和34)年以来、たびたび個展を開催。生涯にわたり書画を描き、数多くの随筆評伝などの著書も残した。享年78歳。