撮影:木奥惠三

楽焼草花模様蓋付壺

作者富本憲吉 TOMIMOTO Kenkichi 1886/06/05 1963/06/15
制作年代大正3年(1914)
員数1口
素材・技法等陶器
大きさ(単位cm)h21.8 D11.3
収集年度1980
所蔵品番号03456
作品解説 イギリス留学から帰国後、富本は1911(明治44)年にバーナード・リーチとともに参加した座の余興としての楽焼の絵付けを体験した。これが彼にとって初めて体験したやきもの制作であった。しかしながらこの当時、生活と美術の融合を志向した富本の関心は幅広いジャンルに及んでおり、しばらくは楽焼に限らず木版画や染織、革工芸など様々な制作に取り組んでいた。先に陶芸に熱中したのはリーチの方で、楽焼を学ぶために六世尾形乾山に入門し、その影響を受けて、富本も安堵村の自宅に窯をすえて楽焼を手がけるようになった。これが1913(大正2)年のことで、以後陶芸の道をひとすじに進んでいったのである。
 本作品は50年の陶業のうちでも初期、楽焼制作に取り組んでいたころの作で、シンボリックな植物模様が描かれている。素朴で簡潔な表現であるが、生き生きとして躍動感のある模様である。そこに書かれた「EAT AND WORK IT’S JOY」という言葉は、「食べることと働くこと」つまり生活と仕事に喜びを見出そうとした当時の富本の意思を示すものであろうか。

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